はじめに
こんにちは!デザイナーのsaoriです。
わたしたちデザインチームでは最近、社内で手軽に物撮りができる環境を整えました。
主には、SNS投稿やキャンペーンのクリエイティブなどで使用するような写真を、いつでも撮影できるようになりました。
この記事では、物撮りを内製化するまでの道のりについて書こうと思います。
写真撮影の環境づくりに興味がある方や、これから取り組もうと考えている方の参考になれば嬉しいです!
そもそも、なぜ物撮りの内製化?
私たちの運営する「カラリア」は、キャンペーンやSNS投稿など、物撮りが必要なケースが多々あります。
毎度、フォトグラファーさんにお願いして撮影できれば理想なのですが、リリースまでのリードタイムが短いことが多く、難しい状況でした。
そこで、オフィス移転のタイミングで物撮りを内製化できるよう、経営会議で掛け合うことに。デザイン責任者のaoiさんを中心に、すでに実践されている会社さんのお話を聞きつつ、経営陣に投資効果を説明しました。無事に承認が降りたあとは、要件を整理していきました。
プロのフォトグラファーさんの力を借りよう!
いつもカラリアの商品写真でお世話になっているフォトグラファーさんに、今回はコンサルとして協力をお願いしました。
まずは機材選び
どんな機材が必要かは事前に調べていたのですが、「どのメーカーのどの種類がいいの?何が違うの?」などは全然わからなかったので、フォトグラファーさんにいくつか候補と機材ごとの特徴を教えていただきました。
そしてこれらの機材は、Notionで候補をリストアップして、予算と性能のバランスを見ながら選定していきました。(性能については実際にカメラマンさんのスタジオにお邪魔して、候補の機材に近いものでお試し撮影して意思決定しやすくなりました☀️)
さらに、機材が部屋に収まるのか?を図に起こして事前シミュレーションを行いました。(引越しの時みたいに、家具が入るかチェックする感覚です🛌)
弊社オフィスで撮影レクチャーいただく
機材が届いてからは、フォトグラファーさんにオフィスまで来ていただいて、実践的なレクチャーを受けました。
レクチャーでは、主に以下のようなことを教えていただきました。
- 撮影〜現像まで全体の流れ
- ストロボの配置と光量調整
- ディフューザーを使った光の調整
- 現像ソフトの使い方
香水瓶は特に撮影が難しく、背景や周りの要素が写り込んでしまうので、ものを片付けたりトレペで遮ったりするなどの工夫が必要だとわかりました。
他にも、1灯ライティングのときと2灯ライティングのときで見え方が大きく変わることや、ライトの方向や光の強さによって写真の雰囲気が変わることが学びでした。
(ライティングって難しそうだけど、おもしろい…!)
誰でも撮れる!撮影テンプレートづくり
社内でカメラに詳しくない人でも一定の品質で撮影できるように、撮影の型をテンプレート化する検証作業を行なっていきました。
世の中のクリエイティブを研究
カメラの3パターンのアングルごとにPinterestでさまざまイメージカットを集めて、どんなふうに影が落ちているか、どんな装飾をしているか、などを観察。
最初からプロップスなどの撮影小道具を用意するのはハードルが高いため、ひとまず背景紙のカラーバリエーションで雰囲気を出していこうと考えました。
テンプレ作成のために検証・試行錯誤…
以前フォトグラファーさんが撮影してたのを見ていたときは「そんなに難しくないかも!」と思えていたのに、いざ自分が撮影してみると…なかなかイメージ通りに撮れない!!笑
特に苦労したのは、透明な香水瓶。水平アングルだと背景と同化してしまって、瓶の存在感が出ず😭
失敗するたびに「どこがダメなのか」を世のクリエイティブ写真と比較するなどして改善ポイントを考え、再度トライしていきました。
以下は試行錯誤した時のメモ📝
こうして何度か検証の末、少しずつイメージに近い写真に改善されていきました。
ついに完成!撮影マニュアル
たくさんの試行錯誤を経て、ようやく3パターンの撮影テンプレートが完成。これを元に、誰でも再現できる撮影マニュアルを作りました。
マニュアルには以下の内容を盛り込みました。
- アングルごとのストロボ配置図
- 三脚のセッティング方法
- 失敗例と対処法
- 現像時のポイント
主要メンバーにレクチャーを実施
マニュアル完成後は、まずデザイナーメンバーに試していただきました。
自分が流れを実践して見せたあと、メンバーがマニュアルを見がなら撮影〜現像〜片付けまでを一通り体験してもらい、わかりにくい点や改善点を洗い出し。
その後、他のSNSチームのメンバーにも同様のレクチャーを実施。
写真初心者だったメンバーも、素敵な写真が撮れるようになりました…!🎉
振り返りと今後の展望
苦労したこと
マニュアルに落とし込むまでに予想以上の時間がかかった😶🌫️
今回、「検証作業・撮影テンプレ化・マニュアル作成」までに予想以上の時間がかかってしまったため、テンプレの内容をもっと事前にフォトグラファーさんと詰められれば、自分はマニュアル作成に専念できて効率的だったかもしれません😅
しかし、そこまで考えが至っておらず反省。
(ただ、試行錯誤しながら検証したことで撮影の理解は深まったので、それはそれで良かったかも!)
これからやりたいこと
バリエーションを増やしたい🖼️
今はまだ背景紙を変更するなどしか表現のバリエーションがないため、商品をたくさん並べた時のレイアウトや、撮影小道具を増やして雰囲気を出してみたり、ライティング方法を研究するなどして、作例を増やしていきたいです。
※社内での物撮りは短期利用のクリエイティブがメインで、高品質を求める重要な場面では引き続きフォトグラファーさんに依頼していきます
参考になった動画・書籍
撮影(主に物撮り)を学ぶにあたり、参考にさせていただいた動画や本です。動画はとってもわかりやすい!
- 物撮りしようぜ!自宅でもクオリティの高い撮影をするためのマストアイテムを紹介
- 【写真の基本】ライティングを構成する3要素と光質を深堀り【LED照明で解説】|写真撮る人鈴木遥介
- 売上がアップする商品写真の教科書 (玄光社MOOK)
カメラの基礎知識をつけるために読んだ本。カメラを持っているので、色々なものを撮って上達したいな〜と思い勉強中です。
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