公認会計士の私が、スペシャリティの解放先にHigh Linkを選んだ理由

“生きるを彩る Life Tech Company”であるHigh Linkに、また新たなメンバーが加わりました。新卒で監査法人に入社し、大手企業とスタートアップをそれぞれ経験してきた、後藤雄介さんです。


後藤さんはなぜ、数ある選択肢の中から、High Linkで働く道を選んだのでしょうか。


「経営陣の仕事を楽しむ姿が、会社全体に伝播していることに感動した」と語る後藤さんのキャリアを紐解き、「わくわく」を大切にするHigh Linkの日常を明らかにしていきます。

入社エントリを見てくださっているみなさん、初めまして。High Linkのコーポレート部門で責任者を務めている後藤雄介です。

ファーストキャリアは公認会計士として監査法人に勤務したのち、大手証券会社に8年勤め、それから医療系ベンチャーと創薬系ベンチャーを渡り歩き、2023年12月からHigh Linkのメンバーになりました。

大手企業からスタートアップへの転職事例は増えつつありますが、それでも多くの人にとっては勇気を必要とする選択だと思います。私自身、以前の同僚から「本当に大丈夫?」なんて聞かれたこともありました。

結論から言うと、大丈夫です。むしろ、「自分の選択は間違っていなかった」と胸を張れるほど、毎日に「わくわく」しながら働くことができています。

現在は、スタートアップの創出・育成が、国策になるほど盛り上がっているタイミングです。このようなタイミングだからこそ、大手企業とスタートアップを2社ずつ経験し、それを踏まえてHigh Linkへの入社を決めた私のキャリアは、これから転職を考えているみなさんの参考になるのではないかと考えています。

「スタートアップの歩き方」というと大袈裟ですが、私のキャリアとそこで培ってきた職業観が、誰かの役に立つことを願って筆を執ります。

仕事の“知ったかぶり”をなくしたい

学生時代はずっと、公認会計士を目指して勉強をしていました。特に理由があったわけではなく、安定している職業に感じられたからです。

ファーストキャリアに監査法人を選んだのも、褒められた動機ではありません。

「同じく公認会計士を目指す友人のほとんどが目指すキャリアだから」くらいにしか考えておらず、数年働いて修行して、ゆくゆくは個人で事務所を構え、お金に困らない程度に働こうと思っていました。

そうなんです、私はスタートアップを志向する方々とは真逆をいく、超が付く安定思考の人間でした。

公認会計士という資格を、楽して安定的に稼ぐための手段だと考えていた私ですが、監査法人で働き始めてから2年目に変化が起こります。

仕事の楽しさを知ったことで、「もっと成長したい」「キャリアを広げてみたい」という気持ちが芽生えてきたのです。

私が配属されたのは、監査だけでなく財務調査なども行う部署でした。いわば、“数字の何でも屋”さんです。

この部署で働いていると、「自分では一度も伝票を切ったことがないのに、お金の流れが適切であるかを精査する」というちょっとした矛盾に出会います。「経営の経験がないのに、経営コンサルをしている」といった具合です。

クライアントに「先生」と呼ばれることもあり、戸惑ってしまう機会が何度もありました。

そうした日々を過ごしていると、次第に「もっとキャリアを広げるべきだ」と考えるようになりました。

いずれ監査法人に戻ってくるとしても、いわゆる事業側を経験してからでも遅くないと思えましたし、多種多様な職種の人と働く経験は、自分をパワーアップさせるはずだと思えたのです。

学生時代は「楽して安定的に稼ぎたい」と考えていましたが、いざ働き始めて「仕事は楽しいものだ」と理解したことで、もっと仕事を楽しむ方法を模索するようになっていました。

答えの分かる仕事はわくわくしない

仕事や働き方に対する考え方に変化が起こり、監査法人で働き始めてから2年後に大手証券会社へと転職しました。

教育や医療など、いわゆる社会貢献に近い分野に興味があったのですが、当時は30歳手前です。やりたいことを仕事にするのはまだ先でも大丈夫だと思えたので、大きな会社の中でスキルや能力を磨き上げることに時間を割こうと考えました。

証券会社では、経理部門に配属されました。事業の全体感をリアルに知りたくて、営業も半年ほど経験させてもらいましたが、適性がなく基本は経理職です。

思っていた以上に長く在籍してしまいましたが、細やかなお金の計算から経営に近いところまで、8年間で多様な経験をさせていただきました。

こうなると、今度は辞めるのが大変になります。業界知識が深まってパフォーマンスが出せるようになり、それゆえ年々待遇がよくなって、辞めない理由ができてしまったのです。

しかし、裏返せば、おおよそ答えが分かっている仕事しかしていないということでもあります。

ふと立ち止まって考えてみると、スキルや能力を磨くことはもう十分にやってきました。もうそろそろ、やりたいことを仕事にしてもいいタイミングです。

長くお世話になった会社のみなさんに感謝しつつ、いよいよ興味関心に従って仕事を選ぶことにしました。

ベクトルの矢印を自分から会社へ

大手企業を2社経験し、次のチャレンジに選んだのは、医療系のスタートアップです。

数字の専門家として10年ほど働いてきたので、その専門性を最大限に生かせ、なおかつやりたいことを仕事にできる場所として選んだ会社でした。

今となっては上場準備をしているメガベンチャーですが、私はシングルナンバーで入社しています。経理の内製化に始まり、事業計画の策定や売上をつくるための動きまで、本当になんでもやりました。

当時の仕事は、荒地を整備してビルを建てるかのごとく、文字通り“カオス”です。肩書きはあれど職域は定っておらず、できることはなんでも、できないことは調べながらやる毎日を過ごしました。

証券会社時代と比較し、給与は半分以上に減り、業務量は体感2倍に増えました。

しかし、仕事は本当に楽しかった。興味・関心のある領域で働け、仲間と一緒に同じ目標に向かう日々は、筆舌に尽くしがたいほど充実していたからです。

また、そうした日々を過ごしていると、職業観にも変化が生まれました。

証券会社を退職するまでは、専門性を身に付けたいとか、キャリアを広げたいとか、「会社のため」と言いつつ自分自身にベクトルが向いていた気がします。

しかし、スタートアップに転職してからは、自分の専門性を生かして会社を成長させたり、仲間と楽しく働ける環境をつくったりすることにベクトルが向くようになったのです。

専門ではありませんでしたが、一緒に働く仲間が正しく評価されてほしかったので、人事労務制度にも興味を持つようになりました。自分のことは、わりかしどうでもよくなったんです。

そういった気持ちになれたのは、しっかり専門性を磨いてきた10年間があったからかもしれません。

自分自身にベクトルが向いていたとはいえ、パフォーマンスにこだわりを持って働いてきた過去が、全力でコトに向かえる視座と体力を育ててくれたのだと思います。

4年ほど在籍して転職することになるのですが、後悔は一つもありません。

上場を見届けることはできませんでしたが、自分にしかできない仕事はゼロにすることができましたし、それこそ「荒地を整備してビルを建てる」ところまでは走り抜けることができたので、未来は仲間たちに託すことにしました。

4社目の転職先は、創薬のスタートアップです。医療というドメインはそのままに、がんの治療薬を開発する大学発の企業に転職しました。

描いているビジョンは壮大で、もしも治療薬の開発に成功すると、世界に対してとてつもないインパクトを残すことができます。その未来を実現する一人になれる可能性に、心が躍りました。

業務は前職時代に近く、就業規則をつくったり、管理システムを導入したり、ゼロからバックオフィスを整えることが私の役割でした。

ただ、このスタートアップは1年ほどで退職することになります。

創薬のスタートアップは経営が難しく、描いている未来を実現するのであれば、資本力の会社の傘下に入ることが一番の近道です。経営方針にも、M&Aでのイグジットが明確にありました。

この方針に文句はありませんでしたし、それで描いている未来が実現できるのなら、素晴らしいことです。

しかし、「イグジットに向かうこと」が事業戦略の一丁目一番地なってきたことで、仕事のやりがいが刹那的になっていきました。

専門性を発揮できていましたし、意義のある未来に向かえていると感じていましたが、足元の業務を見ると「この仕事を続けた先の未来で、自分には何が残るのだろう」と考えてしまうようになったのです。

ビジョンに共感できるのは大前提ですが、できることならビジョンの実現に直接的な貢献がしたいですし、ビジョンを達成するプロセスを楽しみながら長く働きたいと考えていたので、思い切って環境を変える決断をしました。

経営陣のわくわくが、組織に伝播している

大手とスタートアップという毛色の異なる事業体で働き、やりたいことを仕事にする経験もした私が、次の転職先を選ぶにあたって重要視したことは大きく2つです。

まずは、自分の価値を最大限に発揮できる環境を選ぶべきだということ。

監査法人で働いていた当時は、いずれ監査法人に出戻りするキャリアも選択肢の1つでした。

しかし、監査法人には公認会計士がたくさん在籍しています。このような環境では、自分が持つ専門性の尊さが希薄化してしまうのです。

一方、環境を変えれば、私自身の能力は変わらないのに、専門性が生きる機会は増えます。

公認会計士が5人いる環境では、私にしかできない仕事なんてほとんどありませんが、未成熟の環境であれば、私にしかできない仕事がたくさんあるからです。

どうせ働くのであれば、大変なことは増えるかもしれないけれど、たくさん価値を発揮したいし、困っている人を助けたかったので、再びスタートアップで働く道を選ぶことにしました。

そのうえで重要視したのが、経営陣の人柄です。

スタートアップは規模が小さい分、経営陣の人間性が組織に色濃く影響を与えます。彼らを信用できなければ、長く働き続けることはできません。

そうやって、どんな会社で働きたいのかと選択肢を絞っていったところ、High Linkという名前も知らない会社にたどり着きました。

印象的だったのは、経営陣の誰しもが、とにかく楽しそうに働いていたこと。話をしていると、ただ能力が高いだけではなく、仕事に心から「わくわく」していることが伝わってきました。

特に代表の南木は、本当にきらきらとしていました。「僕は落ち込んだことがない、ポジティブモンスターです」と言っていたことは今でも鮮明に覚えています。

主軸事業である「カラリア」が主戦場とする「香り」という市場には、知見がありません。平均年齢が20代前半の会社なので、私はかなり異質な存在だと思います。

それでもこの会社で働くことに「わくわく」できたのは、経営陣の仕事に対するスタンスと、それが会社全体に伝播していることに感動したからです。

豊富な経験が大きな価値になるフェーズ

現在はコーポレートドメインの責任者を務め、バックオフィスを統括しつつ、事業計画の策定をはじめとする経営企画まで幅広い範囲を任せていただいています。明確に職域があるわけではなく、これまでの経験を生かせる業務には、可能な限り着手しているところです。

とりわけ力を入れているのが「バックオフィスのレベルアップ」であり、持続的に成長する経営体制の構築に力を入れています。

経営のアクセルを踏むためには、ブレーキ機能が万全である必要があります。有事の際に急ブレーキをかけるのではなく、適切にアクセルを踏み続けられる体制をつくることが、私の最大のミッションです。

まだ入社して間もないですが、これまでの職務経験を通して、High Linkは新しい挑戦をするのにぴったりの環境だと感じています。

転職活動をしていた際は、High Linkを“香りの会社”だと思っていました。もしかすると、当時の私と同じような考えを持っている人もいると思います。

しかし、入社してみて、それは誤解であることに気が付きました。

High Linkはこれから、事業セグメントを限定せずに新規事業を立ち上げていく予定です。

答えのない業務が多々存在しますが、知的でエネルギッシュな若い才能に、私のように大手企業で働いてきた経験をかけ合わせれば、メンバーでさえ想像できない未来をつくっていける会社だと感じています。

スタートアップへの転職は、少なからず勇気を必要とする選択です。私のような年齢だと、なおさらだと思います。

しかし、経験があるからこそ価値を発揮できる環境なのは間違いなく、ぜひ多くの人に飛び込んでほしい魅力的な会社です。

入社してからの半年を振り返り、私は本当にいい職場選びができたと感じています。

困っている人を助けてこそ、本当の士業です。私が存在することで、メンバーが思い切りスイングできると思うと、公認会計士冥利に尽きる毎日を送れています。

私はこれから、High Linkを今よりも「わくわく」できる会社にしていきます。

ストイックながら、楽しく愉快に働ける環境を用意して待っているので、転職を考えている方は、ぜひ一度お話をしに遊びにきてください!

構成:オバラ ミツフミ
デザイン:小野 郷
編集:塩盛 茉優子

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