1.今回の提携の概要
2026年4月、High Linkは株式会社ZOZOのグループ会社となりました。今後High LinkはZOZOグループの一員として、両社の事業連携を深めていくことになります。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000092.000061060.html
High Linkにとって、創業以来最大規模の意思決定です。迷いながらも向き合い続けた先に、この決断がありました。この記事では、なぜこの決断をしたのか、これまでどんな道を歩んできたのか、そしてこれから何を目指していくのかを、代表として自分の言葉でお伝えしたいと思います。
ぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
2.起業の理由——そもそも、なぜ会社を作ったのか
人生の中で、働く時間はとても大きな割合を占めていると思います。だからこそ、心から一緒に働きたいと思える仲間と、大きな目標に向かって、毎日わくわくし続けたい——。その思いが、起業の出発点でした。
正直に言うと、当時は明確にやりたい事業があったわけではありません。ただ、「最高の仲間と働きたい」という気持ちだけは強くありました。21歳のとき、まだ大学生だった私はその勢いのままHigh Linkを立ち上げました。ビジネスのいろはも分からないまま、当時のTwitterでANRIの佐俣アンリさんに連絡し、たった30分の面談を2度経て、出資いただけることになりました。こうしてご縁に恵まれてスタートアップの世界に飛び込んだ日のことは、今でもよく覚えています。
そこからさまざまなプロダクトの検証を重ねる中で出会ったのが、香りという領域でした。
もともと私は、スーツや革靴、車といったような、10代の頃の幼い自分からするとかっこいいビジネスマンや色気のある大人の男性が身につけているようなものが好きで、香水もその延長で自然と興味を持っていました。ただ、ある時ふと気づいたことがあります。テクノロジーがものすごい速さで進化している一方で、目に見えない「香り」の領域だけは、DXがまだ十分に進んでおらず、体験も大きく変わっていない。さらに香水ならではの構造的な課題もありました。一本あたりの価格が高く、容量も大きいため使い切るのが難しい。そのため季節や気分に合わせて香りを変えたくても、ハードルが高い。特に四季のある日本では、この課題は大きいと感じていました。
五感の一つである嗅覚の世界には、まだまだアップデートの可能性が残されている。もっと気軽に、もっと自由に香りを楽しめるはずだ。この市場をテクノロジーの力で変えられたら、これまで香水を楽しめなかった人にも届くサービスになるのではないか——。
こうして生まれたのが、カラリアです。
そのカラリアが今、100万人近く※1 のユーザーに使っていただけるサービスに育っていることを、あの頃の自分に教えてあげたい気持ちです。
※1 2026年4月時点のカラリア累計会員数
3.High Linkのこれまで——積み重ねてきた10年間
創業から10期目を迎えた今年、カラリアのリリースからは7年以上が経ちます。

2019年1月にカラリアをリリースした日のことは、今でも忘れられません。
お客様もゼロ、SNSのフォロワーもゼロ。本当に何もないところからのスタートでした。それが今、多くの人に使っていただけるサービスへと成長したことが、素直にとても嬉しく、感慨深いです。香り領域において、EC・メディア・SNSを横断しながら、多くのファンを持つサービスへと育てていけたことは、チーム一同の誇りです。長く使い続けてくださっているユーザーの方々、そして応援してくださってきたすべての方々に、改めて心から感謝しています。
もちろん、事業としても波あり谷ありの7年間でもありました。成長に苦しんだ時期もあれば、「このままでいいのか」と自問し続けた夜も少なくありません。それでも多くのユーザーの皆さま、カラリアを応援してくれるブランドさまをはじめ、多くの方に支えていただきながら、仲間と諦めずに走り続けてきた時間が、今のHigh Linkとカラリアをつくってくれたのだと思っています。
そして前期には、さらに大きな一歩を踏み出しました。初のオフライン展開、自社ブランドへの挑戦、店舗向けDXツールのリリース、ブランドとのアライアンス強化——香りを起点に、サービスの幅を大きく広げ始めています。単なる「香りの会社」ではなく、「香りを軸にあらゆる価値を届ける会社」へと、事業の輪郭が変わりつつあります。組織としても、今では100人近いメンバーに支えられるチームになりました。High Linkの可能性は、今まさに大きく広がり始めています。

ただ、ここまで成長できた喜びと同時にもどかしさも感じていました。もっと大胆に、もっとスピーディーに香りの体験を変えていきたい。カラリアが掲げる“香りで世界を彩る”というミッションを、もっと早く実現したい。そんな思いがずっと心の中にありました。
しかし、私たちだけでは実現しきれないスピードがある。
今回の提携は、その壁を越えるための決断でもあります。
4.背景——今回の提携を決めた理由
ZOZO社と最初にお話ししたのは、2024年の秋頃のことでした。そこから約一年半、密にコミュニケーションを取り続け、お互いの今後の成長戦略や構想を丁寧に議論した末、最終的にZOZO社からグループインという形でお声掛けいただき今回の提携に至りました。
今回、この意思決定の背景には、大きく二つの理由があります。
一つ目は、ZOZO社と組むことでHigh Linkが何倍もの速さで成長できると、データをもって確信できたからです。この一年半の中で、共同キャンペーン・プロモーションを複数回実施させていただきました。ZOZO社が持つ広大な流通・販売チャネル、業界屈指のブランド力と知名度、そして長年にわたって積み上げてきた顧客基盤——それらとHigh Linkの強みを掛け合わせたとき、私たちだけでは絶対に届かなかった層へのリーチが、現実のものとして見えてきました。検証の結果は、私たちの想定を大きく上回るものでした。
そして、ZOZO社が描いているさらなるチャレンジと、私たちが目指している方向性が深く合致していることも確認できました。単なる出資にとどまらず、共に事業を育て、もっと大胆に、枠を超える挑戦ができる——そう確信したことが、今回の意思決定の一番の理由です。
二つ目は、ZOZO社の担当者の方々、そして関わってくださったみなさんの人柄が、本当に素敵だったからです。大きな規模になってもなお、私たちと近しい組織カルチャーを大切に守り続けていること。そして何より、High Linkの事業と仲間を本気で信頼し、共に成長していこうという姿勢を真摯に示してくださったこと。数字や条件以上に、「人」への信頼が、最後の一押しになりました。
今回の決断をチームに共有した日、みんなが素直に、さらなるHigh Linkそしてカラリアの進化を期待し喜んでくれたのが、一番嬉しかった。それが、この決断は正しかったという、何よりの確信になっています。
5.High Linkのこれから
今回の提携を、High Linkの第二創業期スタートと定義しています。 カラリアが掲げているのは、「香りで世界を彩る」というミッションです。具体的には、香りのある暮らしのハードルを限りなく下げること。誰もがもっと気軽に、もっと自由に香りを楽しめる——そんな新しい文化をつくっていきたいと思っています。
そのために、今回の提携でできるようになることがいくつかあります。事業戦略の詳細については、今後リリース予定のCOO岡本によるブログでお伝えしますが、大きな方向性だけここで触れさせてください。
まず、カラリアが届けてきた「香水を少量で楽しむ」という新しい体験を、ZOZO社が持つ1,200万人以上のアクティブユーザーに知ってもらえることは、私たちにとって本当に大きな一歩です。これまでオンラインマーケティングを中心にやってきた中で、これほどの規模の顧客基盤にリーチできる機会はありませんでした。まだ香りのサブスクを知らない方に、その体験を届けられる——そのことが、とてもわくわくしています。
また、より多くのブランドとの協業も加速させていきたいと思っています。そして、90万人※1の香りデータを保有しているHigh Linkだからこそできる、データを活用した「香りとの出会い」の体験を、ZOZO社と連携しながら深めていきます。
そのうえで、High Linkが目指しているのは、香りの領域にとどまりません。私たちは“生きるを彩るLife Tech Company”というスローガンを掲げています。5年後には、香りを起点にしながらも、そこに縛られず、様々な事業領域に果敢に挑戦している組織になっていたい。ZOZO社という偉大なパートナーの知見と力をお借りしながら、今まで以上に枠を超える挑戦に向き合っていきます。
これからのHigh Linkにも、ぜひ期待していただけたら嬉しいです。
※1 2026年4月時点のカラリア累計会員数
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