MDユニット・平野雄洋「自分の“好き”を通じて、豊かなライフスタイルを届ける」

5%ーー。人材コンサルティングを手がける米・ギャラップ社の調査で明らかになった、日本企業で働く「熱意あふれる社員」の割合です。


きっと誰もが「できることなら、仕事にわくわくしたい」と願っているにもかかわらず、このような結果になってしまうのはなぜでしょうか。


誰もが心の中に秘めているはずの好奇心や熱い思いが、理性や言い訳の陰に隠れ、無視されているのかもしれません。


「わくわくで、あらゆる枠を超えていく。」をPhilosophyに掲げるHigh Linkのメンバーに、「わくわく」の源泉を聞いていく連載「わくわく探検隊」。今回登場するのは、High LinkのMD第一号社員である平野 雄洋(ひらの たけひろ)です。


老舗百貨店でキャリアをスタートし、一貫して「人のライフスタイルを豊かにする」事業に向き合ってきた平野は、どのような経緯でHigh Linkに参画し、どんなことに「わくわく」しながら働いているのでしょうか。


「MDの枠を超えたMDでありたい」と語る平野のインタビューを通じて、High Linkで働く日常とカルチャーについてお届けします。

自分の“好き”を通じて、誰かの生活を豊かに

──── 平野さんが、仕事において「わくわく」する瞬間について、教えてください。

自分の「いいな」と思ったものを誰かに紹介して、「それ、いいね!」と喜んでもらえる瞬間に、とてもわくわくします。

学生の頃から一貫して、仕事選びの基準は「自分の仕事を通じて、人のライフスタイルが豊かになるか」でした。

職業観の原点には、まだマイナーだったアーティストや漫画を見つけ、それを友人に紹介して喜んでもらえたことにあります。かつてインディーズバンドで、まだ知る人がほとんどいなかった時期の『BUMP OF CHICKEN』を発掘し、友人たちに紹介して「すげえカッコいいじゃん!」と興奮してもらえたときの感動は、今でも忘れていません。

社会人キャリアの大半をMDとして過ごしているのは、当時感じた「わくわく」が、今でも自分を突き動かすエンジンだからです。

──── 新卒で百貨店に入社しているのも、「自分の好きなものを誰かに紹介したい」という思いが関係しているのでしょうか。

おっしゃる通りです。大前提として、人のライフスタイルを豊かにしたいという思いがあり、なおかつ自分が好きなものを通じてそれを実現することが、私にとっての理想の仕事でした。

ファーストキャリアに伊勢丹を選んだのは、キャリアの早い段階からバイヤーや商品企画に挑戦するチャンスがあったからです。多くのお客様が訪れる老舗百貨店ですから、「ここで自分の“好き”を通じて人のライフスタイルを豊かにできたら、どれだけ幸せだろう」と入社を決めました。

伊勢丹には、10年間勤めました。最初の2年間は婦人向けのハンドバッグ売り場に配属され、3年目からバイヤーに転身。任された売場の売上を最大化すべく、買い付けをしたり、商品企画を行なったり、それをディスプレイ含めてどう訴求するかを考えたり、お客様に喜んでいただけるよう創意工夫しながら売り場をつくっていました。

──── やりたかった仕事に従事できていたんですね。伊勢丹を退職した理由を教えていただけますか?

仕事そのものは大好きで、不満を感じたことはなかったのですが、百貨店というビジネスモデルの成長性に限界を感じてしまったのです。Amazonや楽天といったECモールが急成長を続けており、自分もオフライン市場からオンライン市場へと働く舞台を変える必要があると考えました。

このとき決めていたのは、川上から川下まで携われる環境に飛び込むこと。当時の感覚として、百貨店とECモールは同じ小売業とはいえ別業界みたいなものだったので、どうせならゼロからヒャクまで学ぼうと思ったのです。

最終的に入社したのは、ギフト専門のECモールを運営する創業3期目のスタートアップです。自分とは10歳以上年齢が離れている若い起業家たちと働く日々は刺激的で、百貨店時代にはなかったエネルギッシュな毎日を過ごすことができました。

ただ、仕方のないことなのですが、会社の方針と自分のやりたかったことにずれが生じてきてしまい、より自分のわくわくを追求するため、やむなく転職を決意することに。

「自分が好きなもの、本当にいいと思ったものを届けたい」という思いが強くあったので、万人に向けた全方位型のモールではなく、MDとしての色をより出せる環境で働きたいと思うようになり、改めて自分のやりたいことを追究することにしました。

難しい、だからこそ、楽しい

──── 数ある選択肢のなかで、High Linkへの入社を決めた理由について教えてください。

二度目の転職をするにあたり、どんな会社で働きたいのか、自分の職業観を改めて棚卸してみました。

まず、学生の頃から大切にしていた「自分の仕事を通じて、人のライフスタイルが豊かになるか」という軸は、High Linkにピッタリでした。

香水は目に見えないもので、ECで購入することにさまざまなハードルがあります。これを解決することには大きな価値がありますし、そもそも香水に対しての関心も高かったので、そこに自分の“好き”を生かすこともできます。

また、どんなことをするにも、やはり「誰とやるか」が重要だと思いました。10年以上に及ぶ社会人生活を通じ、目の前の仕事の楽しさややりがいは、一緒に働く人次第でいかようにも変化することを実感していたのです。

High Linkは若い組織ですが、年齢や立場に関係なくフラットで、なおかつお互いを尊重し合って高め合うカルチャーが根付いています。入社前にメンバーのみなさんとお話しする機会をいただきましたが、本当に尊敬できる人ばかりで、ここで働きたいと強く思えました。

そして最後に、「自分の培ってきた経験を生かして、この会社の成長に貢献したい」と強く思えたことが、最後の後押しになりました。

入社した時点で、High Linkには専属のMDがいなかったんです。そんななか、採用を担当してくださったCOOの岡本さんから「平野さんに会社初のMDとして入社していただきたい!そのために、新たな部署をつくろうと思っている!」と言っていただき、百貨店での経験と、ECギフトモールでの経験をかけあわせ、この会社の成長を後押しすることに決めました。

──── High Linkでの具体的な業務内容について、教えてください。

香りの総合プラットフォーム「カラリア」の売上と利益を最大化するために、取扱商品数を拡大していくことが、現在の大きなミッションです。まだまだ商品のラインナップが不足しているので、みなさんが好きな香りと出会うために、ブランド様とのアライアンスの締結を任されています。

ブランドの知名度からアライアンスの締結に動くこともあれば、SNSで香りを愛する人の声を拾い、個人として商品を手に取って、そこから動くこともあります。

「自分が好きなもの、本当にいいと思ったものを届けたい」という思いを引き続き持っているので、著名なブランドでなくとも取り扱うというのが個人としてのモットーです。

──── MDとして、「香り」というカテゴリを扱うことには、どのようなやりがいを感じていますか。

香りは目に見えないものですし、人によって感じ方が異なるので、何をもって「いい物」なのかを判断するのが難しいと思うんです。またファッションと同様に、逸品として長年愛され続けている商品もあれば、新たなトレンドが生まれたりもします。だからこそ、MDとして腕が鳴るんです。

香りアイテムの中でも香水は奥が深く、名前を聞いたことのないブランドの商品が、自分にとってナンバーワンのアイテムになることもあります。また、シチュエーションや気分によって好きな香りが変わるので、「これさえあれば大丈夫」という決定版があるわけでもありません。

人によって、シーンによって異なるニーズに応え続けるのは簡単ではないもの、そこに挑戦できるのは、香りというカテゴリならではのやりがいだと感じています。

そういえば一度だけ、SNSで「カラリアでこのアイテムを使って気に入った、全然知らないブランドだったけど、これを仕入れたバイヤーはどんな人だろう」という投稿を見かけたことがありました。とても好きな香りに出会えたそうで、MDである私にまで目を向けてもらえて本当に嬉しかったです。

“Cool brain, Warm heart”なカルチャー

──── これまでのキャリアと比較し、High Linkならではの魅力はどんなところにあると感じますか。

繰り返しになってしまいますが、とにかく「いい人」に恵まれた組織だと感じています。

「いい人」の定義は難しいのですが、他責で物事を捉えたり、仲間を蹴落とそうとしたりする人はもちろんおらず、とにかく仲間思いで成長思考の強い人が多いんです。

なぜ誰もが周囲に思いやりを持てているのかといえば、メンバーそれぞれが自分の「わくわく」に自覚的だからだと思います。一人でだけで「わくわく」し続けるのは難しいから、手を取り合って協力することが大事なんだと、きっとみんなが分かっているんです。

だから、どんなときもフラットで、優しくて、前向きでいられる。立場が違っても、年齢が違っても、そんなことは関係がないのです。実際、入社して間もない僕が経営陣と対等に議論することもできるし、逆にインターンの大学生と対等に議論することもあります。

チームのカルチャーを“Cool brain, Warm heartと表現しているメンバーがいましたが、まさにそんな言葉がピッタリです。

また、職種によって役割を制限されず、枠を超えて挑戦し続けられるのも、High Linkならではだと思います。意思を持って手を挙げれば、機会が得られるんです。

そんな環境を整え続けてくれる会社は、そうそうないはず。僕はこれからもMDを続けていくつもりですが、MDの枠を超えたMDでありたいので、この恵まれた環境のありがたさを忘れず、目一杯に利用させてもらおうと思っています。

──── “一人目のMD”として、High Linkにどのような貢献をしていきたいと考えていますか。

まずやるべきは、カラリアのラインナップをしっかり充実させ、香りとの出会いに悩んでいる方が「カラリアに来れば必ず好みの香りと出会える」と思ってもらえるサービスにしていくことだと思っています。

そのうえで、MD面からしっかりとPLにインパクトを与えるような動きをしていきたいです。入社後、誰もが一度は聞いたことがあるような有名ブランド様とのアライアンスも締結してきましたし、まだ知名度のほとんどない新進気鋭のブランド様ですが、今ではカラリアのTOPランキング上位に常に食い込んでいるブランド様を発掘したこともありました。

この動きを継続していくことで、経営にダイレクトに影響を与えられるMDになれると思っています。

カラリアは、商品の取扱数を増やすことがトップラインを高めるビジネスモデルなので、MDにはセールス的な役割もあります。

ただ、「買ってください」ではなく「売らせてください」というのが実際のところなので、いわゆる“営業”という職種とは異なる動きなのかなと思っています。ブランド様のアイテムを少しでも多くの方に届けること、そしてユーザーさんに素敵な香りを届けることが目的なので、個人的にはブランド様と「パートナーになる」という感覚です。

誰もが幸せになれるビジネスモデルだと思っているので、地道な活動を積み上げ、事業の中心的な役割を担っていきたいです。

また、枠を超えるという意味では、香水以外にも取り扱いカテゴリを増やすなど、新しいチャレンジの中核になりたいと思っています。

現状“香水の殿堂”といえば、新宿の伊勢丹だと思います。いつか、香りのプラットフォームとして、新卒入社した伊勢丹を超えられたら……なんて妄想をすることもあります。育てていただいた恩返しも兼ねて、事業の成長を牽引し続けたいですね。

日本中のライフスタイルを豊かに

──── High Linkのカルチャーにフィットするのは、どのような方だと思いますか。

大前提として、素直な方です。

スタートアップあるあるですが、昨日と今日で状況が一変することは日常茶飯事です。スピードが求められる環境なので、都度自分に求められる立ち居振る舞いができ、周囲の意見を受け止め素直さが求められると思います。

また、誰かを蹴落としてでも自分の利益を優先するような人は、High Linkのカルチャーにはフィットしません。人に対して親切でリスペクトを持った人が多いので、競争ではなく共創するマインドを持った人がフィットするはずです。

──── High LinkのMDユニットで働く未来を検討している方に向け、伝えたいメッセージはありますか。

High Linkは現在、自らの手で事業を育て、自らの手で組織をつくっていけるフェーズにあります。言い換えれば、自分の意思を反映しやすいタイミングであり、活躍の幅を制限することなく仕事を楽しめるタイミングです。

こんなにも楽しい時間を、尊敬できる仲間と過ごせるなんて、滅多にないことだと思います。

「いつか」転職を考えているなら、今がそのタイミングかもしれません。みなさんと一緒に、人のライフスタイルを豊かにしていける日々を楽しみにしています。

構成:オバラ ミツフミ
デザイン:小野 郷
編集:塩盛 茉優子

 

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